今朝のこと。
号泣というか慟哭というか、
絶叫する子どもの声。町内に響きわたる。
母親らしき女性の声が叱っている。
「ええかげんにしなさい!」
泣いている事情は、物干しからは
さっぱりわからない。姿も見えない。
ただ、ワタシが洗濯物を干し終えるまで、
干し終えてからも、ずっと、泣いている。
凄い大声で、叫んでいる。
なにかを要求するでもなく、時折、
痛いー!という言葉が混じる。
だが、たぶん周りを取り巻いている親や兄弟たちに、その痛みを何とかする氣持ちは起きてきそうにない。
それでも彼は、
全身全霊で泣き叫ぶことを止めない。
その声を聞いていると、音楽とか絵画とか文筆など、あらゆる表現方法が、
当たり障りなく、思いをヒトに伝えるための
「クッション」としか思えなくなってくる。
地上の「様式」を、すべて拒絶した、
その子どもの声が、
ルーティンな家事をするワタシの奥を弾いた。